靴界における答えの無い議論 PART2~ハーフラバー~
今回も答えの無い議論シリーズ。
お題はハーフラバーソールを貼ることについて。
この題目も肯定派と否定派が永遠の論争を続けている。
ハーフラバーを貼ることのメリット
メリットは分かりやすい。
だって単純にソールを長持ちさせられることは間違いないし。
耐水性も確実に向上する。十分かどうかは置いておいて。
もちろん滑りにくくもなる。
ハーフラバーを貼ることのデメリット
では否定派はなぜ存在するのか。
それはデメリットがあるというよりは、その靴の造りを否定することに繋がるからだ。
まず、単純に『レザーソール』であることを否定している。つまりハーフラバーを貼るのであれば、ラバーソールの靴を買えばいいじゃないか、と。
そして、『ソールを交換できる製法』であることを否定している。グッドイヤーを始めとする製法はソールが消耗したら交換できることがウリだ。ハーフラバーを貼るという行為はそのウリを消してしまっている、と言えるだろう。であれば、セメントの靴でいいじゃないか、と。
極論、ハーフラバーを貼ることは『無粋』という主張だと個人的には捉えている。
答えの無い議論
肯定派は実利に目を向けて、否定派はロマンに目を向けている。
肯定派はグッドイヤーのレザーソールの靴、という現代社会においては趣味性の高いプロダクトに魅了されているが、懐具合や実際に使う環境と上手に折り合いを付けたいと考えている。
否定派は懐具合や使用環境を気にするなら、最初から折り合いの付いた商品を買え、となる。
肯定派は趣味性と実用性を上手く切り分けられていないとも言えるし、趣味性と実用性を上手く融合させているとも言えるね。
個人的な考え
仕事に使う靴には貼る。
マッケイで薄いソールのものには貼る。
ソールがダメになるくらいに履いて、オールソールするほどの愛着を持てなかった靴には貼る。
そんな感じ。
仕事に使う靴に貼るなら、最初からラバーソールのものを買えよ、という気もするが、選択時点であまりこだわりを強くすると選択肢が限られるからね。適当に見ていて、ハーフラバーで対応できて使えるならそれでいいじゃないか。
(もちろん、同じモデルでソールがレザーとラバーのものがあればラバーを選択する)
でもオフ使用がメインの場合、基本的には貼らないね。趣味だから。
まとめ
この議論は視点が異なるために発生している議論なのだ。
肯定派も実用性に劣るプロダクトに魅了されているわけだし、否定派もハーフラバーを貼るメリット自体は否定できない。
その時点での自分の靴趣味における立ち位置に応じて選択すればいいわけだ。
だから人の意見はあまり参考にならない。
一つ言えるのは他人の選択についてあれこれ言うことは『無粋』だ、ということだろうか。ハーフラバーを貼る行為よりは確実に。